新型コロナウイルスの影響により観光業者や飲食店が苦境に立たされる中、地域の魅力再発見をテーマにしたまち歩きツアーが7月2日、市内で開かれた。企画したのは地元有志で発足した「鎌倉マイクロツーリズムをつくる会」。異業種がタッグを組み、鎌倉の楽しみ方を発信するとともに地域経済の活性化を図る。
ツアーを企画したのは笛田在住の大西広朗さん。コロナ禍で自身が営む旅行会社・(有)旅人(たびゅ〜と)のツアーが3月から休止になり、会社としての新たな企画を模索してきた。
同様に遠方からのバスツアーの激減で打撃を受ける地元鎌倉のことも踏まえ、「従来では十分に伝えられなかった地域の知られざる魅力を、鎌倉を含む近隣の人に知ってもらいたい」と考えた。今回、その思いに賛同した能楽師・鎌倉能舞台の中森健之介さん、(有)鉢の木の藤川譲治代表、(公財)鎌倉風致保存会の兵藤芳朗理事長、(株)井上蒲鉾店の牧田芳明取締役など、計11人の有志で同会を結成した。
密避けるガイド用意
「かまくらあるき」と題したこのツアーには、鎌倉や横浜などから参加者があった。距離が離れていてもイヤホンで話が聞こえるガイド体制や、20人までの少人数制、検温実施など感染症対策を徹底。日帰り(半日)開催で、初回の2日午前は11人が参加した。
極楽寺駅集合で御霊神社、鎌倉能舞台、長谷別邸などを散策。昼食には井上蒲鉾店の弁当が出された。
中森さんは「公演ができず収入は激減している。こうした機会を施設貸出の周知にもつなげたい」と話す。
参加した港南区在住の壹岐昌純さん(67)は「身近な場所の新しい発見があった。旅行会社や飲食店など、地域の会社も応援できれば」と笑顔を見せた。
大西さんは「7月に検証を重ね、9月から本格的に実施したい。この企画で地元を盛り上げていければ」と語る。
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