鎌倉ロケーションサービスの設立式が7月16日、鎌倉文学館で開催された。これは「鎌倉版フィルムコミッション」とも言える取り組みで、映画やテレビドラマ、CM等の撮影を市内に誘致したりサポートすることで、地域情報の発信や観光振興につなげることを目指す。
県内でも横須賀市や藤沢市など複数の自治体が実施しているフィルムコミッション事業。
今回の取り組みでは、鎌倉市観光協会(大森道明会長)内に鎌倉ロケーションサービスを設置する。同協会に撮影依頼があれば、鎌倉市が所有する鎌倉文学館や吉屋信子記念館などの施設のほか、民間の古民家等をロケ場所として提案。撮影が決まれば、施設利用の交渉や申し込み手続き、ロケハンの立会いといった業務を、委託先である一般社団法人鎌倉映画学校(木村吉貴理事長)が行う仕組みだ。
鎌倉市国際観光親善大使で俳優の中井貴一さんも駆けつけるなか行われた設立式で大森会長は「フィルムコミッションは10年以上前から議論されてきたが、ようやく実現することができた。新型コロナウイルスの影響で世界的に人の往来が途絶えるなか、鎌倉の観光を元気づけていきたい」とあいさつ。松尾崇市長は「100年後の人が見た時に、当時の様子が分かるような取り組みができれば。これを契機に鎌倉の文化がさらに高みに登っていくことを期待している」と話した。
また数々の小津映画でプロデューサーを務めた鎌倉映画学校の名誉顧問、山内静夫さんは「鎌倉らしさは有名でない細い路地にこそある。そうした部分に目を向けて鎌倉を愛してもらえたら」と話した。
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