長谷寺(竹石元美山主・浄土宗系単立)の本尊「十一面観世音菩薩像」が今年、「造立1300年」を迎えた。3月18日には春彼岸の法要が開かれたほか、「記録が残る限り初めて」という全身総開帳も行われている。同寺では今後、特別公開や記念行事などを予定している。
本尊「十一面観世音菩薩像」は、木彫物としては日本最大級の大きさ(高さ9・18m=3丈3寸)で、長谷観音の名で親しまれてきた。
同寺に伝わる『相州鎌倉海光山長谷寺事実』によると、奈良時代初期の721(養老5)年、徳道上人が1本のクスノキから2体の観音像を造ったと言われている。1体は大和長谷寺(奈良県)に祀られ、もう1体は縁のある土地を求めて海に流された。15年後、仏像は相模の国・三浦半島に流れ着き、開かれたのが同寺と伝わる。
節目に当たり、同寺では様々な企画を予定している。その一つが3月18日の法要後にお披露目され、頭部から足先までを一目で拝観できる「全身総開帳」。通常、本尊の足元は仏具などにより隠れているため、こうした機会は珍しく関係者は「記録に残る限りでは初めて」とする。
例年12月18日の観音会の日にだけ本尊の足先に触れることができる「御足参り」も行われ、現在は全身総開帳とともに毎日実施されている(終了日は未定)。
また本尊が祀られる観音堂の壁や天井には、和紙作家の堀木エリ子氏が「希望の光や慈悲と知恵の波動を表現した」という特別装飾「天耳天心(てんにてんしん)」が施されている。
記念行事続く
今後も記念行事が多く予定されており、4月18日から同寺内の観音ミュージアムで特別展が行われ、さまざまな視点から本尊の魅力を紹介。現在、新しく本尊の前に祀られる御前立「絆観音」の制作も進められている。そのほか、記念講演(10月18日予定)なども企画されている。竹石山主は「こういう時だからこそ観音様を身近に感じてほしい。状況が許せば、秋に大きな法要も行いたい」と話している。
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