野村総合研究所跡地(梶原4丁目)の利活用事業について鎌倉市は4月20日、基本協定及び基本契約の締結に向けた取組状況を発表した。優先交渉権者の辞退により次点交渉権者・株式会社アイネット(横浜市/坂井満代表取締役兼社長執行役員)との協議が行われており、最先端IT研究の拠点とするなど、同社の提案内容が明らかになった。
同社が提案したのは、最先端IT研究・開発事業の拠点としての活用。最新のコンピューター設備とコミュニティスペースを兼ね備えた最先端IT研究所を建設し、市民向け開放スペースも設置する。
市への貢献としてAIやドローン、監視カメラなどを活用し、高齢者向けヘルスケア支援や自然環境・建造物の保全、最適な交通環境の実現、防災など市の「課題」をITで解決するとしている。「ITを活用した教育の提供なども視野に入れている」と同社。
貸付期間は40年間で、提案貸付料は約2970万円/年。市は感染症の蔓延など事業提案時から状況が大きく変わっていることを踏まえ、「提案内容やスケジュール等の確認を慎重に行っている」とし、今後、基本協定終結に向け取り組む。
同地は市内梶原4丁目にある約17・5万平方メートルの土地。日本初のシンクタンクとして創業した野村総合研究所が1965年から87年まで本社所在地としていた。
市は昨年、用地の利活用に関する公募プロポーザルを実施。10月には、宝飾の美術館・研究所を中心とした複合施設としての活用を提案したアルビオンアート(株)(福岡県)を優先交渉権者に選定。しかし3月の辞退申し出を受けて、次点交渉権者と協議を始めた。
今後の公表方法について市は「事業者の権利、競争上の地位など利益を害さないようにする」とし、ホームページで随時発表するとしている。
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