新型コロナウイルスの感染拡大によって、地域活動も大きな影響を受けている。若手経営者らが集まり、活性化に取り組んでいる鎌倉商工会議所青年部もそうした団体の一つ。今年度会長の井上博登さん(47)に、現在の活動状況や「コロナ後」を見据えた取り組みについて聞いた。
――コロナ禍によって活動はどのような影響をうけていますか。
「新しい生活様式の実行が求められるなか、研修や会議はZoomを使って行うなど、工夫を重ねてきました。ただ、リモートは時間や場所に縛られず便利な反面、人間関係は築きにくくなります。新たに入会したメンバーと従来のメンバーとの間にある種の『温度差』が生まれてしまっているのも事実で、そこをどのように埋めていくのかが今後の課題だと考えています」
――毎年10月に開催しているオクトーバーフェストは昨年に続いて中止を決めたそうですね。
「ビールの祭典オクトーバーフェストは、東日本大震災の翌年に始まり、被災地の復興支援と夕方以降の地域活性化を目的に開催してきました。最近では約2万人が集まるなど多くの方が楽しみにして下さっていましたし、震災から10年という節目でもあり、なんとか開催できないかと可能性を探ってきました。しかし新型コロナの感染状況が見通せないなかでは、やはり難しいと判断しました」
――新しい活動はありますか。
「防犯・防災ボランティア団体『鎌倉ガーディアンズ』と連携して、ワクチン接種会場を訪れた高齢者の誘導ボランティアを6月20日から始めました。久しぶりに地域や市民の皆さんのために活動できるとあって、多くのメンバーが参加を表明してくれてうれしかったですね」
――未来に向けた取り組みも進んでいるとか。
「ワクチン接種も順調に進んでおり、ようやく『アフターコロナ』が見えてきました。皆さんが安心して鎌倉を訪れられる時がきたら、新たな街の魅力となるようなものを生み出せないか、話し合っています。例えば、公共の場所に大きなアート作品を設置することで若い人たちが写真を撮りに訪れるかもしれません。デザインは公募すれば、多くの方に関心を持ってもらえるのではないでしょうか」
――コロナ禍で気づいたことはありますか。
「私たちは経営者の集まりです。企業が存続するためには地域が元気でなくてはならない、ということをコロナ禍で改めて感じています。そうしたなか、私たちの団体は活動を通して仲間と繋がれることが最大の魅力です。そうしたメリットをもっとアピールしてメンバーを増やし、これからも地域から必要とされる団体になっていきたいと思います」
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