停滞する梅雨前線の影響で7月1日から4日にかけ、記録的な大雨に見舞われた鎌倉市。人的被害はなかったものの、倒木11件、がけ崩れ7件が発生。避難所も開設され、7人が避難した。
市は、3日午前1時55分に気象庁による土砂災害警戒情報の発表を受けて、市全域に警戒レベル4に相当する「避難指示」を発令。続いて避難所を本庁舎、支所4カ所に設置した(3日午後9時40分まで)。
市のまとめによると、7月1日午前0時から4日午後10時までの総雨量は341・5mmで、7月の平均降水量159・6mm(藤沢・辻堂)の2倍以上を4日間で観測した。時間最大雨量は、3日午前3時までの1時間で32・5mm。総雨量は2019年の台風15号(191mm)、19号(217mm)より多かった。
市内各地で停電が発生し、二階堂で約370世帯(2日午後9時29分〜3日午前7時21分)、植木で約450世帯(3日午前10時51分〜午後2時21分)、城廻で約30世帯(同)が被害を受けた。
市は、気象警報や避難指示などの情報を防災無線と防災メールで発信。また3日午前3時20分にコールセンターを開設し、市民からの問い合わせに対応。同日午後5時に閉鎖するまで、「マンホールから水があふれている」「防災無線の内容を教えて」など71件の問い合わせがあった。
がけ崩れは7件で、砂押川の泉橋では、護岸が崩落。同橋上は片側通行の処置が行われている。また、鎌倉海浜公園水泳プールの隣接する崖地が崩落し、安全が確認されるまで50mプールなどの利用が制限されている。
市総合防災課は、「梅雨末期に大雨が降ることが多い。注意してほしい」と呼び掛けている。
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