鎌倉に関する歴史や文化などの知識の深さを認定する「鎌倉検定(1〜3級)」。合格に向けて学ぶ「鎌倉検定歩き学び塾」の一環で、日帰りバスツアーが2010年から毎年のように開催されている。11月27日に実施された今年のツアーでは、来年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のゆかりの地を巡った。
今回で13回目を数える「鎌倉検定市民の会」主催のバスツアーには、25人が参加した。検定合格者をはじめ、大河ドラマ放映前に知識を深めておきたいという市民らを乗せた一行は、神奈川県内、さらには静岡県まで足を伸ばした。
最初に訪れたのが、真鶴町の「しとどの窟」=写真【2】。鎌倉幕府成立前の1180年、石橋山の戦いで平家に敗れた源頼朝が身を隠したと伝えられる洞窟だ。大河ドラマでは中村獅童さんが役を務める梶原景時が、平家方でありながら敵・頼朝の居場所を知ったものの、見逃し助けたと言われる。その洞窟に参加者たちは、「思ったよりも狭い」と驚きを見せた。
現地で体感、膨らむ想像
続いて、石橋山の戦いに敗れて頼朝とともに逃げた7騎が祀られる「七騎堂」(湯河原町・城願寺)=写真【3】=へ。ほかにも、伊東祐親の娘・八重姫と頼朝が密かに会っていた場所とされる静岡県伊東市の「音無神社」=写真【1】=などを巡った。北条政子の安産を祈願したと伝わる大磯町「王福寺」では、普段は公開していない薬師如来像を見物。検定1級取得者の材木座在住・伊藤千津江さん(76)は、「個人で行っても見られないようなものがツアーではお目にかかれる」と声を弾ませ、毎回のように参加している。
妻に誘われ、ツアーに初めて申し込んだのは七里ガ浜在住の古川敏雄さん(68)。「大河ドラマが始まる前にいろいろと調べていたが、実際に現地を体感したことで想像が膨らんだ。放映が待ち遠しい」と笑顔で振り返った。主催者は「コロナ禍で検定や塾の講座ができない中、ツアーが開催できてよかった。今後もドラマの楽しみ方を皆さんと見つけていきたい」と話した。
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