大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送に合わせて、鎌倉歴史文化交流館では、主人公・北条義時の実像に迫る企画展Vol・1『北条氏展〜伊豆から鎌倉へ〜北条氏の軌跡をたどる』を開催。最新の研究や出土品、歴史資料から義時の生涯を紹介。3月26日(土)まで。
源頼朝を支え、2代執権として鎌倉幕府の礎を築いた義時。同展では、伊豆韮山にあった北条氏邸跡から見つかった出土遺物、鎌倉市内の鎌倉初期の出土品などに光をあてて、北条氏の暮らしの様子や、伊豆・鎌倉・京都を舞台にした政治的、文化的活動を明らかにしていく。
「中世武士の屋敷で、時期も場所もわかっているところはあまりなく貴重。貿易陶磁の破片も大量に見つかり、北条氏の流通網、財力・権力を有していたことがわかる」と同館は解説する。
伊豆―鎌倉間で人やモノを結ぶ事例のひとつとして瓦が展示される。これは義時の父・時政が建立した伊豆の願成就院跡で発見された瓦と、鎌倉の永福寺で出土した瓦が同じ型で作られていたものがあり、同館は「同じ大工や瓦職人が従事していた可能性を示し、北条氏が伊豆から鎌倉へと活動の場を広げたことを示す出土品であると言える」としている。
今回の企画展では、鎌倉幕府滅亡後の伊豆にも触れる。「北条氏邸があった場所に円成寺という尼寺が建立され、今回はその出土品も展示します。『円成尼の涙』ともいわれる宝珠型水晶は非常に美しい品」と同館。ほかに吾妻鏡(複製)、かわらけ(史跡北条氏邸跡出土/伊豆の国市所蔵)、白磁四耳壺(大倉幕府周辺遺跡群出土)、多聞院文書(後白河上皇院宣/多聞院所蔵)など約100点を展示。
同館では今年1年、4回にわたり、北条義時に焦点をあてた多角的な展示を行う予定。
一般300円、小・中学生100円。午前10時〜午後4時。日曜・祝日休館。(問)同館【電話】0467・73・8501
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