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鎌倉版 公開:2022年4月8日 エリアトップへ

30年ぶりの司書採用検討 市民からの署名・陳情受け

文化

公開:2022年4月8日

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松尾市長に署名を渡す和田代表(右)=昨年9月
松尾市長に署名を渡す和田代表(右)=昨年9月

 鎌倉市教育委員会が、1年後の2023年度に専門職(技術職)として司書の正職員を新規採用する方向で検討を進めていることが分かった。司書採用を巡っては、市民団体が昨年9月に鎌倉市へ署名を提出。さらに市議会へ提出した陳情は採択され、松尾崇市長に上げられていた。これが決まれば、30年ぶりの司書職の新規採用となる。

 鎌倉市では、市役所全体の職員数適正化計画の一環で、1993年を最後に専門技術職である司書としての正職員の採用を取りやめている。

 市中央図書館によれば、市全体で現在19人の正職員が勤務。そのうち専門職の司書として採用されたのは7人、残る12人も司書資格は持っているが、事務職員として採用されている。また有資格者を対象に、短期的に採用する会計年度任用職員は30人勤務している。

「経験者いるうちに次の司書育成を」

 職員は有資格者が揃うが、「情報を熟知している経験豊富な司書がいるうちに、新たな世代の司書を時間をかけて育てる必要がある」と訴えてきたのは、署名と陳情を提出した市民団体「図書館とともだち・鎌倉」(通称ととも)の和田安弘代表(79)だ。

 とともでは、司書職の正職員の新規採用を要望する活動を20年にわたり続けてきた。2006年以降、「司書資格を持つ正職員の新規採用」を求める要望書を市へ4回提出してきたが、いまだ実現せず。司書職の正職員はピーク時の3分の2にまで減少した。

 一方で、19年〜23年度の第3次鎌倉市図書館サービス計画の中でも司書職の採用は「課題」と記載。危機感を覚えたとともでは昨年、街頭やウェブでの署名活動を実施。9月には3872筆を市へ要望と共に手渡した。

 さらに市議会へ採用を求める陳情を提出。9月定例会本会議で採択され、陳情は松尾市長へ上げられた。2月定例会本会議でも高野洋一市議の代表質問に、岩岡寛人教育長が「22年度末に2人が退職予定で、補充は必要。職種は引き続き検討する」と回答した。

 その後本紙取材に対し、市教委は「専門職として司書の正職員を新規採用する方向で検討中」と話した。決定すれば、今年度募集が行われる。

 和田代表は「図書館長や司書自らも声をあげていた。市教委も現場に聞き取りをしてくれたと聞いている。署名への協力者や陳情を採択してくれた市議など、たくさんの人の声が影響したのでは」と語った。

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