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大船中央病院に聞く お通じでお悩みの方へ 腸内環境を整え健康な体に
腸内に生息する細菌は、顕微鏡で覗くと、お花畑のようにびっしりと並んでいることから「腸内フローラ」と呼ばれる。この腸内フローラには、種類や性質の違う細菌が多数存在し、それぞれの細菌がバランスを取り合うことで、腸の健康を維持している。
「近年は、肉料理や加工食品を摂取する人が増え、腸内環境が悪化している患者が多いです」。そう話すのは、大船中央病院 光学診療部部長の吉田篤史医師だ。日本では食の欧米化が進んだことで、たんぱく質や脂肪などの栄養素を摂取しやすくなった。しかし暴飲暴食や偏食により、腸内細菌のバランスが崩れているケースが増えている。
「最近の研究で、腸内環境の乱れが、認知症などの脳神経疾患やリウマチなどの自己免疫疾患と関係があることが示唆されています」(吉田医師)。腸内フローラを整えるには、食物繊維や発酵食品を摂取するなど、食生活の見直しが必要である。また見直しは、継続することが大切で、長期間かけて腸内環境が改善されていく。
定期検診で早期発見
腸内環境が悪化することで、大腸がんの発症が懸念される。国立がん研究センターのがん統計(2020年)によると、がん死亡者の中でも大腸がんは、女性が1位、男性が3位を占める。腸内環境に影響する野菜や果物の摂取不足、肥満、喫煙、飲酒などがリスクとして挙げられる。
また大腸がんは、早期は無症状でほとんどわからないことが多く、進行するにつれて症状が出現するのが特徴である。そのため、食生活の改善に加えて、定期検診を受診することが早期発見につながる。
吉田医師は、「大腸内視鏡検査を定期的に受けたり、大腸がん検診で検便を毎年実施することが早期発見につながります」。大腸がんへ進行前の良性ポリープの段階で発見できれば、外来で除去できる可能性がある。
吉田医師は、「便秘や下痢、血便、腹痛などの症状が出たら消化器科を受診しましょう。また、症状がなくても発症している可能性があります。定期検診で早期発見と予防につなげていきましょう」と警鐘を鳴らす。
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