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大船中央病院に聞く 開設1年、増える「小線源療法」 前立腺がんセンター
昨年8月の開設から1年が経過した大船中央病院の「前立腺がんセンター」。がんの中でも、日本人男性が最も多くかかると言われる前立腺がんにおいて、治療法のひとつ「小線源療法」の国内導入に尽力した斉藤史郎医師が、患者と日々向き合っている。
「地域の開業医の方からの患者さんの紹介が増え、県外から治療を受けに来られる方も目立つようになりました」。開設から1年、 少しずつ前立腺がんセンターが広まりつつある。
膀胱のすぐ下、骨盤の最も深い場所に位置する前立腺。男性特有の臓器で発生するがんの治療は、全摘手術、外照射放射線治療、小線源療法など。その中でもセンター開設により、小線源療法の症例数が年間20→70ほどに拡大している。
小線源療法は、放射線を出すヨウ素が密封されたマイクロ線源を、前立腺内に刺した針を通して留置する。治療は専用のコンピューターソフトを用い、前立腺全体に必要な放射線が当たるように。一方で、尿道や直腸での放射線量が過剰にならないように計算しながら留置位置を決め、マイクロ線源を入れていく。
全身麻酔で行い、1時間程度で終了。3泊4日の入院が必要となる。斉藤医師は「手術に比べ、体への負担が小さいのが特徴」と言い、前立腺がん患者が治療法を選択する中で、小線源療法への相談が増えている。
前立腺がんをよく耳にするようになった背景には、日本人の食生活が欧米化し、脂肪の摂取率が上昇していることも要因のひとつに挙げられる。しかし、「前立腺がんによる死亡率は、他のがんに比べると低い」と斉藤医師。「大事なのは早期発見。早く見つけることができれば、完治を目指せます」と語る。
「ご家族に前立腺がんがいる方は40歳から、そうでない方でも50歳からはPSAを測定する血液検査を毎年受けること」を斉藤医師は推奨する。また同院では、センターと同時に設置した「前立腺がん相談外来」で、毎週火曜・水曜の午後に相談を受け付けている(要予約)。
センター開設により、小線源療法をはじめとする前立腺がんの受け皿が拡大した同院。「より充実した治療を提供していきたい」と斉藤医師は前を見据える。
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