鎌倉から世界チャンピオンが誕生した。8月6日までフランスで開催されていた一輪車の世界大会「UNICON20」のペア部門で、市内玉縄在住の橋本あんずさん(21・茅ヶ崎一輪車協会湘南支部)が川崎市在住・小木真由子さん(22)と組んで優勝。5歳から競技に取り組む橋本さんは、年齢制限のない最高峰の舞台で初の栄冠を手にした。
今回で20回を数える2年に1度の世界大会「UNICON」。橋本さんは17歳の時に同大会に出場し、年齢別の個人戦を制した実績はあるが、エキスパートと呼ばれる最上位のカテゴリーに挑んだのは今回が初。ペアのフリースタイル部門に日本代表として選ばれ、ドイツやフランスなど一輪車が盛んなヨーロッパ勢を含む12組で争った。
橋本・小木ペアは「和」をテーマに、和傘や扇子の小道具も使ってジャンプや高速スピンと車輪上で躍動。「5回連続でできるまで休憩しない」(橋本さん)と練習を繰り返した、I字バランスの小木さんを橋本さんが背走しながら牽引する大技=写真=も成功させた。落車による減点はあったものの、演技点と技術点で最高点を記録し世界の頂点に立った。
演技終了後には人生初のスタンディングオベーションも経験した橋本さんは、「優勝できると思っていなかったのでびっくり。大会であまり楽しいと思ったことはなかったけれど、今回はうれしかったし楽しかった」と語った。
5歳の頃、遊びのひとつとして一輪車と出合い、クラブに所属する中で競技にのめり込んでいった橋本さん。「一輪車しかやってこなかった」との言葉通り、当初は年に2回ほど買い替えていた競技用シューズは、立ち技をするようになると靴底がタイヤで擦れて消耗は激しくなるばかり。「今では1カ月ももたない」と言い、世界チャンピオンになるまでのこの16年で200足以上を履き潰してきた。
また、大会の度に衣装は母・若菜さん(55)が手作り。娘の世界大会優勝に、「二人三脚でやってきて、今までの苦労が報われました。本当によかった」と喜んだ。大学生の世界王者は今後について、「2年後の大会で連覇したい」と語った。
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