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11月26日
趣味にボランティアに、いくつになっても精力的に活動を続ける人たちがいる。9月19日(月・祝)の「敬老の日」を前に、鎌倉市役所前の交差点で子どもたちを温かく見守る神(じん)東裕(はるひろ)さん(84)に迫った。
神さんが見守りを始めたのは、孫の幼稚園の登園に付き添っていた10年前。踏切や交差点などに危険が潜んでいると感じ、「孫だけでなく、地域の子どもや親御さんが安心できるように」と、今日まで続けている。
見守りは、小学生の登下校時間帯に週4日。朝夕それぞれ1時間半ほど、交通事故に遭わないように目を光らせる。「おかえりなさい。気を付けてね」と声をかけ、さらには身振り手振りを交えてコミュニケーション。子どもたちの安心した表情や会話を楽しむ声がその場に広がる。
神さんが大切にしているのは、「子どもの名前を覚えること」。名前を呼んで会話をすることで、グッと距離が縮まるという。ただし、複数人いる中で名前が分からない子がいたら、他の子も名前で呼ぶのは控える。「呼ばれない子を傷つけてしまうから」と配慮も忘れない。「交差点での会話を、子どもが家に帰って楽しそうにしているのを親御さんから聞くとうれしいよね」(神さん)
通学する子どもだけでなく、その母親や交差点を通る近所の人とも顔見知りで、会話は絶えない。水産の卸売業で働いた経験を生かした「魚教室」も月に1回企画。地域で知り合った母親たちに魚の調理を伝授する。
「子どもたちからパワーをもらっている」と、84歳となった現在も健康な身体を維持する神さん。「毎日楽しく活動させてもらっています」。これからも子どもの安全を守り続ける。
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