鎌倉海浜公園由比ガ浜地区が、障害の有無にかかわらず利用できる遊具を備えた「インクルーシブ公園」に生まれ変わる。市によれば、2023年度内の利用開始を見込んでおり、現在、遊具に関するウェブアンケートを9月末まで実施し、市民の意見を調査している。
鎌倉市では今年3月、たまなわ児童遊園にサポート付きブランコを導入。公園全体を改修するのは、鎌倉海浜公園由比ガ浜地区が初となる。
今回改修の対象となっているのは、公園内の海寄りにある、遊具が設置されている芝生広場。9月9日に行われた市議会本会議での藤本あさこ議員の一般質問に対し、市都市景観部は「今年中に現地調査や意見聴取、図面作成を行い、来年3月までに施工業者との契約締結を予定している」と答弁。
利用開始は23年度内の予定で、整備にかかる費用は22・23年度で合計約9000万円を見込んでいる。
アンケート実施中
市では、整備にあたりe―kanagawa電子申請システムを使った遊具の設置に関するアンケートを9月30日(金)まで実施。
アンケートのページでは「つながり」「みる・きく・さわる」「運動」の3つの楽しみ方の観点から、テーブル型の砂場遊具やぶらんこ遊具、スイング遊具など、10の遊具を紹介。遊んでみたい・遊ばせたい遊具を3つまでを選べ、自由記述で意見を述べられる。
公園内は遊びやすさや子ども同士の衝突防止、同伴者の見守りのしやすさ等も踏まえ、遊具や遊び方の活発度や特性によるエリア分けも想定。ベンチや日陰となる設備も計画している。
公園の近隣には、コインパーキングがあり、車いすでも利用できるトイレも、道路を挟んだ西側のスポーツ広場にある。
共生社会の重要性考えるきっかけに
市では、市立小学校や公園近隣にある保育所、障害児通所支援事業所などにアンケートを周知。市の発達支援室への聞き取りも行う。
公園整備後も、生活科や総合的な学習の時間など、小学1〜6年生の授業で学べるよう、小学校に情報提供などを進めていくとしている。
松尾崇市長は「施設の改修や整備がゴールではない。心のインクルーシブの啓発も進めていきたい」と話した。
インクルーシブ公園は、20年春に東京都世田谷区で初めて開園。21年3月には県内で初めて藤沢市で開設された。
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