納豆の日本一を決める全国納豆鑑評会が11月9日、茨城県水戸市で開かれ、市内腰越の野呂食品(株)が製造する「鎌倉小粒」が初めて頂点に輝いた。26回目を迎えた今年の鑑評会には全国72メーカー、185点が出品。最優秀賞(農林水産大臣賞)を獲得した同社・野呂剛弘社長(68)は、「納豆に関わる身としてこの上ない栄誉」と喜びを嚙み締めた。
新型コロナの影響により、2年ぶりの実施となった全国納豆鑑評会。出品された185点は、どのメーカーの商品か分からないように中身だけを並べ、たれを付けずに納豆そのものを審査。「外観(見た目)」、「香り」、「味・食感」の3項目について、研究者や食品関係者ら15人が審査し、合計得点で受賞者が決まった。
26回目の挑戦で、初めて最優秀賞を獲得した野呂食品。出品した「鎌倉小粒」は、硬すぎず、柔らかすぎない豆の食感が特徴で、アミノ酸の塊でうまみにつながる糸が強い。また、納豆独特の臭いを抑えていると言い、「豆の存在感を保ったまま、後味に甘みが残る。会社を代表する商品」(野呂社長)と20年来の人気商品になっている。日本一の称号に野呂社長は、「驚きました。そして、ものすごくうれしさがこみ上げてきた」と語り、「従業員たちも喜んでくれた」という。
野呂食品は、創業65年を超える老舗納豆メーカー。鎌倉山納豆ブランドを展開。受賞した鎌倉小粒は、本社売店(腰越4の10の8)のほか、一部スーパーなどでも取り扱っている。
2013年から全国納豆協同組合連合会会長でもある野呂社長は、「納豆は1000年以上も前から食べられている伝統食品。これからも納豆の良さを広めていきたい」と抱負を述べた。
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