神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2023年1月13日 エリアトップへ

鎌倉のとっておき 〈第138回〉 かまくら花めぐり(浄智寺)

公開:2023年1月13日

  • X
  • LINE
  • hatena
浄智寺参道の紫陽花
浄智寺参道の紫陽花

 浄智寺(山ノ内)は、1281年10代執権・北条師時(もろとき)などが創建した、鎌倉五山第四位の名刹(めいさつ)である。本尊は木造三世仏坐像。過去・現世・未来の三世に渡り、願いを聞き入れてくれるという。惣門近くの「甘露の井」や、二階に花頭窓のある鐘楼門など、見どころも数多い。

 ここに咲く花といえば、初春の頃は蝋梅(ろうばい)や水仙。境内には甘い香りが漂う。春が進むにつれ、黄色い三椏(みつまた)や万作も咲き始める。

 陽春の頃は桜。境内入口で薄紅色に咲く立彼岸(たちひがん)は、市の天然記念物で、県の名木100選にも選ばれている。この時期には、鐘楼門脇の枝垂桜も咲き始め、春爛漫を迎える。

 初夏の頃は白雲木(はくうんぼく)。仏殿横で沢山の白い花を付ける。参道の両脇では射(しゃ)干(が)の花も咲き始める。かたや境内裏の岩陰では、岩煙草(いわたばこ)が薄紫色の可憐な花を咲かせる。そして紫陽花。参道をはじめ其処(そこ)此処(ここ)で、青や薄紅色の花々を咲かせてくれる。

 夏から秋にかけては、桔梗(ききょう)をはじめ、萩や彼岸花、紫苑(しおん)などの花々が目を楽しませてくれる。秋も深まると、書院前では、白や青紫色の秋明菊(しゅうめいぎく)が彩を添えてくれる。

 初冬の頃は山茶花(さざんか)。花の少ない時期に咲く赤い花は、ひときわ目を引く。そして紅葉(もみじ)。境内はもとより、参道の木々が赤や黄色に色づく光景は、錦絵のごとく美しい。

 山ノ内の谷戸に静かに佇(たたず)む浄智寺。鎌倉七福神の布袋様も、にこやかに微笑んでいる。

石塚裕之

湘南アイパークフェスタ2025

最先端研究施設で 学ぶ 楽しむ やってみる

https://www.shonan-ipark.com/iparkfesta2025/

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

鎌倉版のコラム最新6

ありがとう宝戒寺

鎌倉のとっておき 〈第182回〉

ありがとう宝戒寺

4月25日

建長寺と法隆寺の鐘

鎌倉のとっておき 〈第181回〉

建長寺と法隆寺の鐘

4月11日

かまくら花めぐり(建長寺:夏から)

鎌倉のとっておき 〈第180回〉

かまくら花めぐり(建長寺:夏から)

3月21日

ここに鎌倉海濱ホテルありき

鎌倉のとっておき 〈第179回〉

ここに鎌倉海濱ホテルありき

3月14日

時を囲う覚園寺

鎌倉のとっておき 〈第178回〉

時を囲う覚園寺

2月28日

鎌倉旧市街唯一の元気な専業農家

鎌倉のとっておき 〈第177回〉

鎌倉旧市街唯一の元気な専業農家

1月17日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2025年4月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook