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大船中央病院に聞く CT検査とMRI検査の違い 検査でわかる脳の病気
病気を診断する医療機器として、広く知られているCTとMRI。どちらもトンネル状の装置の中に寝た状態で入り、体内の様子を画像として表示する機器のため、混同されることが多い。「脳神経外科の診療には、CT検査とMRI検査は欠かせません」。そう話すのは、大船中央病院副院長で脳神経外科部長を兼任する高室暁医師だ。両者は、検査方法や発見できる疾患、得られる情報に相違点がある。
X線か、磁石か
CT検査は放射線(X線)を利用し、機器が回転しながら体内の画像を撮影していく。検査時間が数分程度と短く、骨や肺などの内部構造が鮮明に描写される。高室医師は、「主に脳挫傷など外傷の診断時に使用します」と話す。
一方のMRI検査は、磁力と電波を用いて体の内部を画像化していく。CT検査と比較して検査時間が長いが、放射線被ばくがないことが特徴だ。さらに、造影剤を投与せずに、脳動脈瘤や血管奇形など脳の血管の情報を画像として得られる点にメリットがある。「骨の影響を受けずに、骨に囲まれている組織をきれいに描出できます」(高室医師)
またMRI検査では、強力な磁石と電波を使うため、ペースメーカーなどの金属類が体内に埋め込まれている人は検査を受けられない場合もあるという。入れ墨、タトゥー、化粧品なども金属物質が含まれていることがあり、やけどなどの恐れがあるため、問診票での正しい申告を求めている。
どちらの検査も優れた点があり、症状や検査の目的によって、両者の使い分けと併用を行っている。「検査に不安のある時は、気軽にご相談ください」(高室医師)
違和感あれば相談を
高室医師は、「頭痛や後頭部の痛み、めまい、耳鳴りなど今までに経験したことのない症状や違和感を感じたら、躊躇せずに受診してください」と警鐘を鳴らす。
同院は昨年末より、MRI装置1台を新たに導入。高室医師は、「今回導入したMRI装置は、閉所恐怖のある患者さんに配慮した検査を受けられる工夫が施されています」と話す。2台体制となり、検査の待ち時間短縮や、より多くの検査の実施が期待される。
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