女優でエッセイストの星野知子さん=写真=が、日々の暮らしを描いた著書『星野知子の鎌倉四季だより』を8月2日に敬文舎から出版し、市内書店などに並んでいる。新刊では、鎌倉に暮らして14年の星野さんが風土や自然、花、人々との触れ合いについて感性豊かにつづっている。
星野さんは雪深い新潟県長岡市に生まれ育ち、1980年にNHK連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」で主演デビュー。その後、映画やドラマに多数出演し、ニュースキャスターや音楽番組の司会を務めるなど多方面で活躍。都内暮らしを続け、50歳で鎌倉へ移り住んだ。
星野さんは作中で、「鎌倉は海も山も身近で歴史と文化がある。それだけでも充分魅力的だったが、独特の街の雰囲気にときめいた」とし、出版の経緯について「鎌倉暮らしで味わった感動を忘れないうちに書いておきたかった」と話す。
四季折々の楽しみ紹介
著書では、四季に分け、日々の何気ない暮らしの中から24のテーマを200ページにわたりつづった。春なら高浜虚子と絡めた桜餅について、夏は波乗りに生シラス、秋なら大銀杏、冬ならワカメのしゃぶしゃぶなど。自らが撮影した写真も文章に添えた。
「日本海の雪国で育った私にとって、陽光降り注ぐ太平洋側の街で驚くことや、うれしいことがたくさんあった」。市内の珍しい地名に心惹かれ、知り合いの漁師から朝届く水揚げリストのメールに心を躍らせる星野さん。新刊について、「地元の方には再発見となる1冊に、市外の方には鎌倉暮らしの魅力が伝わる1冊になればうれしい」と笑顔をのぞかせた。価格1980円。
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