JR東海道線の大船-藤沢間で2032年頃の開業を予定する「村岡新駅(仮称)」周辺の土地区画整理事業を巡り、国土交通省は10月30日、事業計画を認可した。
都市再生機構(UR)が施行する土地区画整理事業の対象は、藤沢市の村岡工区(約7ヘクタール)、鎌倉市の深沢工区(約31ヘクタール)の計約38ヘクタール。新駅設置と連携した村岡は、最先端のヘルスケア産業が集積するイノベーション拠点により、新たな都市形成を図る。
市役所移転、議会で否決
一方、民有地と市有地から成る深沢工区は、鎌倉市役所新庁舎や公共的広場、商業施設、都市型住宅などを整備する方針で、自然や環境に配慮したまちづくりを目指している。
しかし、計画の軸となる市役所本庁舎に関しては難航している。現在の鎌倉駅近くから深沢へ移転するために必要な「位置条例改正案」が、昨年12月の市議会で否決。市が今後、改正案を議会へ再提出して仮に可決されたとしても、深沢での新庁舎開設は2030年度以降になる見通し。
鎌倉市は土地区画整理事業の認可を受け、まずは事業区域内に暮らす住人や事業者の土地権利者を対象に、「速やかに土地区画整理審議会を発足させ、合意形成を図っていきたい」とする。その上で、道路や下水道などの工事を2025年頃から着手したい考えだ。
スポーツ広場は1月終了
深沢の事業区域には住居や事業所のほか、暫定的な広場やサッカースタジアムがあるが、利用は順次停止していく予定。野球やラグビーなどで使用される多目的スポーツ広場は、来年1月末で利用が終了する。
村岡新駅の設置については、2022年に神奈川県と鎌倉市、藤沢市、JR東日本の4者が基本協定を締結。新駅開業に伴い、村岡、深沢での新たなまちづくりが計画されている。
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