ビューティージャパンのカルチャー部門でグランプリを獲得した 田島 恵さん 西鎌倉在住 53歳
信ずれば叶う
○…1100席の横浜大さん橋ホールが埋まったビューティージャパン2023。スピーチ、プレゼンテーションの結果、カルチャー部門のグランプリに選出された。11月9日、人生初の王冠が頭に添えられ、「グランプリを頂けたのは最高だし、1100人に『重ね煮』を伝えられたことがよかった」。食材を重ね合わせて煮る調理法を広め、社会に貢献しようと出場した大会は、人生で忘れられない記念となった。
○…「チョコと菓子パンばかり食べていた」という年代を経て、25年前に重ね煮と出会う。長男がアトピー性皮膚炎と気管支喘息のアレルギーに苦しみ、出産に際して自身も不調が続いた。健康的な食事を探す中で重ね煮を知り、「人生が変わった」。東洋の陰陽の考えに沿い、食材を切って重ね、火にかけるだけ。しばらく続けると、長男の病は消え、自身も回復。「時短、栄養バランスに重点を置く重ね煮を、子育て中のママに広めたい」と料理教室を開講し、今春には日本重ね煮協会を発足させた。
○…奈良県出身。目立つことが苦手な少女だった。神戸大学を卒業し、化粧品メーカーで商品開発に勤しんだ。結婚を機に退職し、次男も生まれた34歳で自然を求めて鎌倉へ。この20年は、子育てと重ね煮、30歳でデビューしたバレエに熱中する日々だ。
○…子育てで大切にしたのは「ほったらかし」。先回りして口出しをせず、信じて待つことで生きる力を育んだ。食材に火をかけ、おいしくなるのを待つ重ね煮にもどこか似ている。必要ならば、最後は母親という調味料で整える。「お母さんが楽になり、子育てを楽しみながら輝ける社会に」。重ね煮には、それだけのパワーがあると信じて疑わない。
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