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鎌倉版 公開:2023年11月17日 エリアトップへ

どこかの誰かに出す手紙 文具店(大町)の企画に200通

文化

公開:2023年11月17日

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発案者の日高さん、隣には持ち込まれた封筒が
発案者の日高さん、隣には持ち込まれた封筒が

 来たる11月23日は、語呂合わせで「いいふみの日」。大町にある鎌倉・文具と雑貨の店コトリの一角、レトロな机の上でもらい手を待つのは”どこかの誰か”に宛てて書かれた手紙だ。昨年11月に始まった企画「誰かとつながるポスト」に寄せられたもので、その数はまもなく200通に達する。手紙を持ち込めば、誰かの手紙を1通受け取れるという仕組み。「誰かをちょっとだけ幸せに」がコンセプトだ。

 コトリのレトロな雰囲気の店内には、ユニークな文房具やかわいらしい雑貨が所せましと並ぶ。「お店で物を売るだけではつまらない。ちょっとした思い出を持って帰ってもらいたかった」と話すのは、発案者で同店スタッフの日高京子さん。

 いつでも瞬時に連絡が取れるメールやSNSが当たり前の時代だが、「コトリのお客さんなら手紙好きが多いのでは」と手紙を書く企画を思いついたという。

小さな贈り物入り

 封筒の中には、ちょっとした贈り物も同封されている。例えば、使いきれないシールやメモ帳、代わりに使ってほしいもの、誰かにおすすめしたいものなど。面白いものに出会えたり、知らない誰かを笑顔にしたり、ワクワク感も味わえるのが魅力だ。

 手紙の内容は、前向きなものであれば一言でもOK。鎌倉での観光の思い出、入れてあるものに関するエピソードを書く人もいるそうだ。「小さな子も字を一生懸命書いてくれているのがうれしいですね。大人の方は、字がきれいな方が多い印象です」(日高さん)

 ホームページやSNSで企画の周知はしているが、受付は店頭のみ。それでも、県外の修学旅行生が事前に手紙を準備して来店したり、店で企画を知った人がその場で手紙を書いて買ったものを入れたりと、1年間で200通に達するほどの参加がある。

 参加希望者は、A5サイズ以内の封筒に便せんと贈り物を入れ、封をせずに店に持参。贈り物は新品でなくても可だが、もらってうれしいきれいなものを(食べ物や高価なものは不可)。切手不要。スタッフが中身を確認後、封をする。手紙は随時受付中。「ちょっとしたお気持ちと品物があれば十分です。お気軽にご参加ください」と日高さんは呼びかける。

 (問)【電話】0467・40・4913(月曜不定休)

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