神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2024年2月9日 エリアトップへ

腎臓病患者、助けるアプリ 栄養管理に宅配食とも連携

経済

公開:2024年2月9日

  • X
  • LINE
  • hatena
アプリを手掛けたトーチスの松岡代表
アプリを手掛けたトーチスの松岡代表

 腎臓病患者の食事療法で必要となる栄養の計算管理。その負担を軽減させるため、検査データの蓄積や栄養計算のアプリを開発したのが、市内長谷の(株)トーチスだ。1月16日からは、腎臓病などの食事制限が必要な人向けの宅配健康食を販売するウェルネスダイニング(株)と提携し、アプリ経由での宅配食購入や、その栄養データを簡単に登録できるサービスもスタート。県の社会課題解決型起業支援にも採択されている。

 腎臓病は、血液中の老廃物を尿と共に排出する腎臓の機能が低下する病気で、腎臓の働きが15%以下になると人工透析を行う必要がある。腎臓は、一度悪くなると回復できず、悪化を防ぐために腎臓病患者はたんぱく質や塩分、カリウムを制限した食事療法が日々必要となる。

きっかけは母の姿

 「10年以上前から母も食事療法をやっているが、栄養計算ノートに手書きで記録し、患者向けのレシピも調べて作ってきた。腎臓病になってから、これをずっと続けなければならないのはかなりの負担」と松岡大輔代表(31)は話す。

 自身の母の闘病姿から「患者や家族らの負担を軽減したい」と専用アプリを開発。現在リリースしているのは、検査結果を入力するとグラフで推移が確認できる「じんぞうグラフ」、3千以上の食材や料理の登録データから食事の栄養を簡単に記録・管理できる「栄養ビジョン」の2つ。栄養ビジョンは、腎臓病に特化した栄養素を登録すると、1日分の基準値との比較もできる。会員登録不要で、ダウンロード無料。説明を見なくても直感的に操作できるデザインにするなど、使いやすさを念頭に置いた。

自炊以外の選択肢を

 今回始めたサービスは、これらのアプリと宅配健康食の連携だ。「宅配食という選択肢もあると知ってもらえたら、食事作りの大変さも軽減できるはず」と松岡代表。

 提携先のウェルネスダイニングでは、管理栄養士監修の腎臓病患者向け宅配食7食セットを冷凍で配送。アプリには宅配食のデータが登録されており、細かな栄養素を登録する手間も省ける。

 「神奈川県は1人あたりの医療費で腎不全が最も高いというデータもある。人工透析は医療費も高く、週3日で1日7時間という通院も負担。人工透析が必要とならないための手助けになれば」

提携する宅配食の一例
提携する宅配食の一例

鎌倉版のトップニュース最新6

不登校減へ校内に居場所

不登校減へ校内に居場所

フリースペース設置開始

9月6日

「警戒レベル4」どうすべき?

「警戒レベル4」どうすべき?

台風10号で鎌倉市が発令

9月6日

岡・杉野選手に市民栄誉賞

岡・杉野選手に市民栄誉賞

パリ五輪体操金メダル

8月30日

「防災士」の知恵、街の力に

「防災士」の知恵、街の力に

鎌倉独自の組織も拡大

8月30日

「私の一押し」に賞を授与

「私の一押し」に賞を授与

道工房が作品展で新企画

8月23日

「七」つながりで能登支援

「七」つながりで能登支援

七里ガ浜で週末イベント

8月16日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年9月8日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook