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大船中央病院に聞く 前立腺がん治療の小線源療法 約10年間の疾患特異的生存率は99.3%
がんの中でも、日本人男性が最も多くかかると言われている「前立腺がん」。さまざまな治療法が確立される中で、2003年に日本の医療法上で認可された「小線源療法」の導入に尽力したのが、大船中央病院・前立腺がんセンター長の斉藤史郎医師だ。
20年間全国で約5万5千人の前立腺がん患者が治療を選択した小線源療法。その特徴として、非再発生存率(再発しない確率)および疾患特異的生存率(前立腺がんで死亡しない確率)の高さがあげられる。「小線源療法で治療した1427人を対象に、約10年間の経過観察をした結果、疾患特異的生存率は 99・3%でした」(斉藤医師)
同院では、2021年の「前立腺がんセンター」開設に伴い、小線源療法の症例数が増加。21年は年間26件だったのが、開設から2年で132件と増加している。斉藤医師は、「今後新しい治療室を開設し、さらに設備を充実していく予定」と話し、患者の要望に応える。
体への負担軽減
小線源療法は「内照射」による治療法で、長さ4・5ミリ、太さ0・8ミリのマイクロ線源40〜80個を前立腺内に留置する。専用コンピューターを用いて、前立腺全体に必要な放射線が当たるように配置。病巣に対してピンポイントに強い照射をしつつ、放射線が周囲の臓器に当たるリスクも軽減していく。
治療は、全身麻酔をしたうえで1時間程度。入院も3泊4日と短期間で済み、斉藤医師は「副作用が少なく、体への負担も軽い治療法」と話す。
斉藤医師は、「小線源療法は、悪性度の高いがんにおいて手術や放射線を体外から当てる外照射のみの治療と比べ、再発しにくいことがこれまでの統計で明らかになっています」。悪性度が高めのがんには外照射を15回、非常に高いがんにはホルモン療法を6カ月間併用することで、治療効果を一層高めていく。
相談外来を週2回
同院では、毎週火曜日と水曜日の午後に「前立腺がん相談外来」(予約制)を開設している。「小線源療法についてもっと詳しく知りたい方、前立腺がんの治療選択に迷っている方は、気軽にご相談ください」と呼びかける。
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