鎌倉市は2月、ごみの戸別収集についての方針(素案)をまとめ、22日から市内各地で住民向け説明会を実施している。鎌倉芸術館で行われた初回の説明会には、市民5人が参加。市担当者は、戸別収集の必要性や実施方法などについて説明し、「一部エリアで来年4月の開始を目指している」と話した。
ごみ戸別収集は、道路に面した敷地内に建物ごとにごみを出す収集方法。従来の地点別に設けられたごみ集積所に替わる方法として、近隣の藤沢市や葉山町などで導入している。
鎌倉市でも2012〜16年にかけて、七里ガ浜、鎌倉山、山ノ内の3地区で戸別収集のモデル事業を実施。しかし、費用に対するごみ削減効果や市民理解が不十分と判断し、導入を見送ってきた。モデル事業から8年が経ち、高齢化やライフスタイルの多様化が進み、戸別収集を望む声があがったことを受け再検討していた。
1万世帯から開始へ
戸別収集の導入に向けて、市は2月に方針(素案)を策定。動物被害や維持管理の負担が生じている「燃やすごみ」を優先的に、25年4月から1万世帯で先行実施し、翌年には市内全域への展開を目指す。また戸別収集を市内全域で導入した場合の費用は、従来の収集方法8・4億円(23年度)から7千万円増の9・1億円を見込む。
22日の説明会では、参加者から「労働力不足の中で従事者を確保できるのか」などの意見が上がった。市担当者は、「事業者へのヒアリングと調整を重ねており、実施に向けたシミュレーションをしている」と回答した。説明会に参加した70代男性は、「課題を解消した上で、便利な戸別収集を導入してほしい」と期待を寄せた。
説明会は予約不要で、3月4日(月)まで市内各地で開催。また22日(金)まで市民から意見を募るパブリックコメントも実施。(問)市ごみ減量対策課【電話】0467・40・5542
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