子どもや家庭に関する悩みをまとめて相談できる「かまくらこども相談窓口きらきら」が、鎌倉市役所第6分庁舎(駐車場西側)に開設されて4月で1年。利用状況や相談者の声を取材した。
子育て世代が気軽に立ち寄れる場所にし、相談の負担も軽減するという目的で開設された同所。市こども支援課によれば、昨年度のきらきらの利用者は親子合わせて3870人で、相談者数は927人。授乳室の利用ついでに相談というケースもあった。
月別では、10月と11月は保育所等の入所申し込みの時期でもあり、利用や相談が多い=表。内容で見ると、離婚やDV、虐待などの「家族関係」、保育所などへの「入所関係」、育て方や交流の場などの「育児関係」の3つが全体の8割を占める。他にもいじめや不登校、子どものトラブル相談などもある。
開設以前は、本庁舎のこども相談課や福祉センター内の発達支援室など、内容ごとに異なる窓口に行く必要があり、「ベビーカーでは通路が狭い」「子連れでの移動が大変」など、負担を感じる声が多かった。授乳室もロビーの一角を仕切って利用していた。
1カ所で相談可清潔な授乳室も
相談窓口、メディアスポット、授乳室、多機能トイレ、キッズスペースなどを備えたきらきらの開設後、利用者からは「1カ所でいろいろなことが相談できる」「ベビーカーでも利用しやすい」という声が。
1歳の子どものおむつ替えや授乳で月1回利用する40代女性は、「きれいで衛生面も安心。以前の市役所内も使っていたが、外の音が気になり落ち着かなかった。今は個室でプライベートも保たれていて、静かでうれしい」と語る。
一方で、同課によれば「ワンストップと聞いていたのに、ここだけで解決できなかった」という声もあったといい、「内容によってはきらきらだけで解決にまで至らないケースもある。窓口の存在自体も含め、より周知の必要がある」と話す。
窓口では、複数課にかかわる相談時に使うAIによる自動文字起こしシステム、大船支所などからオンラインで相談できる機能も備える。育児や家庭、母子の健康、子ども本人の相談など、「どこに聞いたらいいか分からない場合は、まずはきらきらへ」と呼びかける。相談・問い合わせは【電話】0467・61・3827。
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