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「認定焼き師」がコツ伝授
11月22日
国の推計によると、2040年には600万人に迫るといわれる認知症。社会が変化する中で当事者への理解を広めようと、今泉台で認知症の人が店員を務める「認知症カフェ」がオープンした。単発のイベントではなく、継続的な市民との交流を柱に据え、1カ月に1回のペースで定期開催していく。
5月20日午後1時30分、北鎌倉台商店街にある交流スペースのいずみステーションを借りて、「わかばカフェ」が開店。近くのワーキングデイわかばに通う認知症の利用者3人が店員となり、コーヒー豆を挽いて香り漂う1杯をテーブルへ。訪れた住民は、挽きたてのコーヒーを味わいながら、会話に花を咲かす。この日は住民からレコードが持ち込まれ、懐かしのメロディーに来店客も店員も耳を傾けた。
「普段の姿知って」
認知症の当事者が主体的に役割を担う同カフェ。ワーキングデイわかばが企画し、会場のいずみステーションを運営するNPO法人タウンサポート鎌倉今泉台が協力する。企画を発案したわかば職員の楠純子さん(58)は、「認知症であっても、コーヒーを淹れたり、接客したりできる。普段の姿を知ってもらえる機会にしたい」と狙いを話す。また、「店員役の利用者にとっても1つの楽しみになれば」と楠さんは続ける。
2時間の営業時間で9人が来店。店員役の70代男性は「たくさんいらっしゃって、やりがいがあった」と頬を緩め、来店した近隣住民は「認知症が悪化しないための、貴重な交流の場になれば」と期待を寄せる。
ワーキングデイわかばを経営する(株)さくらコミュニティーケアサービス代表で、認知症啓発の神奈川オレンジネットワーク代表理事の稲田秀樹さん(63)は、「当事者主体の認知症カフェの定期開催は珍しいと思う。続けることで理解が深まり、地域の支援力につなげたい」。
次回は6月25日(火)午後1時30分〜3時30分を予定。参加費300円。
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