アニメ『スラムダンク』のオープニングで登場する江ノ島電鉄・鎌倉高校前駅そばの踏切。映画上映で人気が再燃し、2年が経った現在も国内外の観光客が連日訪れ、混雑が常態化している。近隣住民と観光客の安全確保や犯罪抑止を目的に、鎌倉市は防犯カメラを設置し、12月6日から運用を開始した。
防犯カメラが設置されたのは、踏切から陸地側を見て右側にある三角地帯。新たに設置した支柱にカメラを取り付け、24時間体制で踏切周辺を録画する。
「車道に入っての写真撮影やごみのポイ捨て、住宅敷地内への無断侵入など、近隣住民からの苦情があった」と話すのは、市地域のつながり課。同課は、防犯カメラの設置に向けて昨年から検討を進め、今年11月20日に工事が完了。12月6日の通電により本格的な運用が始まった。撮影した動画は、トラブルや事件が発生した際の確認ツールとして利用する。
地元の要望形に
同地帯には、地元自治会によって5年ほど前から住宅側を見渡せる防犯カメラが設置されている。周辺住民は、「踏切側へのカメラの設置要望が自治会内でもあったので、実現してよかった。今は夕日が海に沈む時間帯に混み合うので、少しでも対策につながれば」と期待する。
スラムダンクのアニメが放送されていたのが1990年代。2000年代には、中国や台湾などでも放映されるようになり、市によると「踏切付近が混むようになったのは16年頃から」と言う。
混雑対策として、市と江ノ電が費用負担し、17年から警備員1人を配置。今年4月からは1人増員し、2人体制となった。防犯カメラについて市は、「動画で常時記録することで、迷惑行為を抑止したい」と話す。
また同日には、鎌倉駅東口の横浜銀行鎌倉支店付近の支柱にも防犯カメラが設置された。
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