2025年の年頭企画として実施した松尾崇市長へのインタビュー。今年4月にスタートする一部地域での戸別収集と東アジア文化都市の取り組みについて掲載した元旦号に続き、災害対策や市役所本庁舎の深沢地区移転計画、さらにはスポーツ振興などについて話を聞いた。
――昨年を振り返ると、元日には能登半島地震がありました。
「能登半島では9月にも記録的な大雨の被害があり、復興に向けた取り組みが進められています。本市も地震直後から支援を行い、トイレトレーラーと呼ばれる移動式水洗トイレや屋外シャワーキットを被災地でご活用いただきました」
――災害対策は?
「災害が起こるたびに『日頃の備えが大切』という教訓を再認識させられます。市では、避難をはじめさまざまな防災対策を進めていますが、行政だけで効果的な対策を進めるには限界があります。市民の皆さんにも、自宅周辺の危険箇所や避難場所の確認、家庭での備蓄や防災訓練への参加など、災害への備えが必要です。大きい災害の発生時には、避難所のキャパオーバーも想定されるので、在宅避難の検討も欠かせません。市としては、在宅避難者がどこに居るのか把握する仕組みづくりも必要です」
――パリ五輪では、鎌倉ゆかりの3選手がメダルを獲得しました。
「トップアスリートの活躍に、たくさんの感動とエネルギーをもらいました。昨秋には3選手が段葛〜鶴岡八幡宮をパレードし、その姿を市民にお披露目するイベントを開催しました。3人とも4年後のロス五輪で金メダル獲得を目指しているので、ぜひ皆さんで応援していきましょう」
――スポーツ振興についてどのように考えていますか?
「パリ五輪での活躍を機に、市民がスポーツ・レクリエーションに親しむことができるよう、引き続きスポーツイベント参加のきっかけづくりを行い、身近な場所で気軽にスポーツに取り組める環境の整備に努めます。深沢地区のまちづくりの中では、グラウンドやアリーナの整備も検討しています」
市役所移転計画基本設計着手へ
――深沢への市役所本庁舎移転計画は、「位置条例改正案」が議会で否決されたままです。今後の見通しは?
「本庁舎を移転整備することの納得感や理解を深めていただくため、基本設計をともに進めていく事業者として(株)日建設計を選定しました。基本設計が完了する来年2月までに、説明会やワークショップなどを開催し、市民の皆さんの意見を基本設計に反映させながら取り組みを進めます」
――市役所移転が必要な理由を改めて教えてください。
「東日本大震災がきっかけで、災害に強いまちづくりを目指すのが大きなテーマです。老朽化している市役所や中央図書館、生涯学習センターを今の場所で建て替えるのは、全体として無駄な費用がかかります。鎌倉市の将来を見据えて、公共施設再編を進めていく必要があります」
――市民に市政へ関心を持ってもらうために考えていることは?
「市民の皆さんが自分の意見が反映されていると感じ、生活に役立っていると実感できる場があることが重要です。そのためにも、正確な情報発信や市民参加型の仕組みづくり、子ども議会などの市政に関する教育を行っています。集まった市民の声に対して、その成果を市民の皆さんにフィードバックしていくことがより重要であると考えています」
――今秋の市長選には出馬しますか?
「現段階では明確に決めていませんが、2〜3カ月前までに決断を下したい。国政選挙への出馬はまったく考えていないので、10月の任期満了まで全力を尽くします」
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聞き書きボランティアの会 あしあと人にはその人だけの大切な物語があります。その物語を小さな冊子にしたためるボランティアです。 |
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