新年を迎え、市内各地で鎌倉ならではの伝統行事が開かれている。年明けから海岸では船おろし、鶴岡八幡宮で手斧始式(ちょうなはじめしき)が実施されたほか、10日は本覚寺で「本えびす」、11日には材木座海岸で「汐神楽」が行われた。1月下旬にも、各寺社で恒例行事が予定されている。
快晴が広がり、富士山がくっきりと姿を見せた11日、材木座海岸で五所神社による汐まつりが開催された。海の安全と豊漁を祈願し、神職が天狗の赤面や黒面をつけて汐神楽(鎌倉神楽)を披露。見物客らにミカンが投げられた。
汐神楽は江戸時代中期、不漁だったときに大漁を祈願したのが始まりと言われ、毎年1月11日に奉納される。参加した地元の漁師・中込和行さん(53)は、「昨年はタコを中心に不漁だったので、今年はたくさん獲れてほしい」と願いを込めた。主催する五所神社で宮委員長を務める上原邦明さん(75)も、「材木座の活性化を期待したい」と話した。
本えびすが行われた10日、小町の本覚寺には商売繫盛を願う参拝者が、千両箱などの縁起物を飾った福笹を求めて列をなした。境内には、福娘らの「商売繁盛、家内安全、お祈り申し上げまーす」という活気あふれる声が響き渡った。
筆供養、初不動
今後も、22日(水)には宝戒寺(小町)で建築や植木業の人が集まる「太子講」、25日(土)に荏柄天神社(二階堂)で学力向上や書道上達を願う「筆供養」と、常楽寺(大船)で秘仏の木造文殊(もんじゅ)菩薩坐像が開帳される「文殊祭」、28日(火)は五大堂明王院(十二所)で無病息災を祈って護摩法要「初不動」が予定されている。
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