多職種交流を展開する「ともに生きよう鎌倉」の代表を務める 鎌田 有一朗さん 大船在住 40歳
人が好きだから
○…福祉や医療関係者、行政職員、教職員など、立場や世代を超えたメンバー10人で構成する「ともに生きよう鎌倉(通称・かまとも)」の代表を務める。「鎌倉を良くしよう」と6年ほど前に会を立ち上げ、多職種との交流機会を積極的に企画する。昨年の大船まつりでは、子どもや高齢者、障害者たちとともに物販ブースを初めて出店し、地域活動にも本腰を入れ始めた。「横のつながりを求めている人が多い。それぞれの得意分野を活かしたい」と精力的だ。
○…親戚が歯科医だったことで、高校の時に同じ道を志す。14年前に歯科医になり2017年に独立し、大船のカマタ歯科診療所で院長を務める。「歯科のジャンルで明らかにニーズが高く、誰かがやらないといけない」と、開院当初は市内にほとんどなかった訪問診療や障害者診療にも着手。訪問診療では終末期ケアに携わり、「最期まで自分の口で食べることができました」と家族が泣いて喜んでくれた。「最後まで寄り添い続ける」。誰かのためにという思いは揺るがない。
○…大船小出身。市外の中学に進学したが、小学校時代の友人とは今でも10〜20人規模で集まる仲で、友人の家族が来院することもある。2児の父としての顔も持ち、「子どもが遊びたいこと、行きたいところへ行く」と休日は家族ファーストだ。
○…湘南鎌倉医療大学で3月23日に開催する避難所設置訓練では、少量の水と限られた物品でできる口腔ケアを歯科医としてレクチャーする。訓練は今後、鎌倉市全体でも実施したい考えで、「マニアックだけど知っていると便利なことを伝えていきたい」と今までにない訓練を構想。「面白そうから始める」が、かまとものモットーだ。