東日本大震災から1年となる3月11日を前に、被災地支援活動をしてきた市民が鎌倉の防災のことを考えるべく、市民団体やその活動の枠を超えて連携を取り始めた。災害時における死者ゼロを目指す「かまくら防災倶楽部」や、ボランティアの連携と情報共有の場「かさぼネット(鎌倉市民災害ボランティアネットワーク)」などの集まりが定期開催されている。
今月6日には、鎌倉NPOセンターで「かまくら防災倶楽部(櫻井三奈子代表)」の第6回目となる会議が行われ、復興支援に携わる団体の代表者など8人が参加した。同クラブは、津波想定最大14・4mという県検討部会の発表を受け、鎌倉の防災を考えようと櫻井さんが昨年秋ごろに立ち上げたもの。
毎月被災地入りしている「七里ガ浜発・七ヶ浜復興支援隊(中里成光代表)」や女川カレーの販売を行う「ちきゅうの子22(蓮見洋平震災支援担当)」なども参加。現地の防災の教訓を鎌倉にも活かすべく、会議を行っている。
今後は津波防災に関する講演会を行う予定。また、地区ごとの防災を考え、避難マニュアル作成のノウハウを持った防災アドバイザーの設置や、地区別の防災マニュアルの整備などの案が出された。
櫻井さんは「一人ひとりがいざという時に自身を守れるよう、市民への意識付けとアドバイスを行うため、会議を重ねている。災害直後の死者ゼロを目指していきたい」と同クラブの活動主旨を話した。また、私見として「行政には災害後1週間生き延びるための備蓄や設備を整えて欲しい。沿岸部にある防災倉庫が心配」と不安点を述べている。
「フェイスブック」で連携も
市民団体による意見交換の場はインターネット上にも存在する。「かさぼネット」は「フェイスブック」の掲示板に市民や団体が書き込むことで情報交換を行うコミュニティのこと。昨年秋ごろ市内在住の会社員、三澤淳さんが開設した。毎月11日前後には実際に会って話し合う「かさぼナイト」が開催されている。
今月11日には第4回目となる「かさぼナイト」が開催され、約20人が集まった。インターネット上で知り合った人同士が顔を合わせ、活動報告や支援状況、地域の防災対策など多岐に渡る情報交換が行われた。
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