市内の2文化財が先月20日の文化庁審議会で、新たに国指定重要文化財として答申された。
「木造不動明王坐像」(明王院所有)と「木造蘭渓道隆坐像」(建長寺所有)でいずれも鎌倉時代のもの。
不動明王像は、鎌倉時代を代表する仏師の一人、肥後定慶によるものと考えられており、4代将軍藤原頼経の発願により造られた鎌倉五大堂(1235年)の本尊、五大明王像(不動・降三世・軍荼利・大威徳・金剛夜叉)の中尊にあたるとみられる。高さ85・2cmで、由緒と造りの両面から13世紀の鎌倉地方彫刻を代表する作例の一つという。これまでは五大明王像を一括して市指定文化財としていた。
蘭渓道隆坐像は、建長寺開山の中国僧、蘭渓道隆(大覚禅師)の肖像で、没年前後の作とみられる。高さ62・1cm。深く変化に富んだ衣文など力強い造形から、慶派仏師によるものと推測されている。これまでは県指定の重要文化財だった。 観覧は、不動明王坐像が明王院の縁日28日のみ拝観可能。蘭渓道隆坐像は通常非公開だが、5月13日(日)まで東京国立博物館で展示されている。
今回の指定を含めると市内の国指定重要文化財は181件(国宝含む)。国県市の各指定を含めた指定文化財は580件となる。
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