「カーン、カーン、カーン」と街に金槌の音が響く季節が今年もやってきた。由比ガ浜通りにある鎌倉ベルズの菊地眞さん(58)は、彫金風鈴を作って10年以上。わずか9平方メートルの店舗で日々作業に励んでいる。
店先につるされた風鈴の「リーン」という音色に、道行く人が足を止め、涼を味わう姿も。菊地さんは「赤ちゃんの泣き声と同じ周波数だから、人の耳に入ってきやすいのでは」と同店の風鈴の特長を話した。
これらの造作は全て手作業によるため、1日5個が限界だという。毎年夏に300個を用意するべく、準備を始めるのは3月ごろ。仕上げに燻す際、火の入れ具合で風鈴の表情は一つひとつ異なるという。
鎌倉ならではの音色にしようと、同店の風鈴は寺社の釣鐘の音を基に設定。古来の街で浄化に使用された梵鐘に通じるよう、試行錯誤を重ねてきたという。菊地さんは「音から古都の風も感じて欲しい」と話している。
鎌倉ベルズで取り扱う風鈴は3千円から1万5千円ほど。問合せは【電話】0467・43・1799同店へ。
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