「津波ハザードマップ」は2009年にすでに発行されていたが、11年の東日本大震災を受け、内容改訂の検討が始まった。昨年3月15日号の市広報では「明応型地震(1498年)」をもとに最大で8〜10mの津波高を想定した「津波浸水予測図」を掲載。しかし、県がより被害規模の大きい「慶長型地震(1605年)」に基づいた予測の発表を予定していたことから「暫定版」としての発表となった。
その後、昨年3月に県が発表した予測図などを踏まえて「正式版」の作成が進められてきた。特に慶長型地震を基にした予測では、鎌倉市で最大津波高14・5m、浸水範囲3・01平方キロメートルの被害が想定されたため、避難場所の追加などが反映されたという。
正式版は広げるとA1判の大きさでカラー刷り。今回新たに指定された場所を含む全部で29の津波避難ビルの位置や、90年前に発生した関東大震災時の鎌倉の写真など、詳細情報が掲載される。市総合防災課では今月中に完成させ、町内会の協力を得て各家庭に配布し、市ホームページにもアップするとしている。発行部数は8万部、約750万円をかけた。
同課によると、13年度からは「防災計画」の見直しに基づき、災害時の指針となる防災の手引きに関する冊子を市民に分かりやすい内容に刷新するという。
「今年は関東大震災から90年の節目の年。当時の津波被害の経験を踏まえながら、今後も市民と共同で防災対策を行いたい」と同課は話している。
問【電話】0467・23・3000市総合防災課
鎌倉市は津波ハザードマップにあたる「鎌倉市津波浸水予測図」の「正式版」を3月中に発行する。昨年3月に発表された「暫定版」を県が出した最大津波高14・5mという予測を踏まえて改訂したもので、被害水域やこの1年で新たに指定した津波避難ビルの場所などが掲載されている。市総合防災課は「これをもとに、避難場所や経路を改めて確認して欲しい」と話している。
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