市議選 新たな市民の代表決まる 投票率は過去最低44・99%
鎌倉市議会議員選挙は4月21日、投開票が行われた。定数26に現職21人、新人22人が立候補し、まれにみる激戦として注目を集めた今回の市議選。しかし当日は真冬並みの寒さに雨が加わったこともあり、投票率は前回(49・91%)を5ポイント近くも下回る過去最低の44・99%だった。
渡辺氏がトップ
トップ当選を果たした渡辺昌一郎氏(52・自民党)。「当選確実」の一報が伝わると、腰越の事務所で支持者と喜びを分かち合った。
渡辺氏は「無我夢中で戦った結果で(トップは)思ってもいなかった。市民目線の行政改革を誠実に実行していこうという訴えが浸透したと思う」と振り返るとともに「腰越地区で進む老人福祉センターの新設や漁港の改築、鎌倉高校前駅周辺の国道134号線拡幅を見届けたい」と話した。
ベテランも存在感
新人候補乱立のなかでもベテランが存在感を見せた。赤松正博氏(67・共産党)は11期目の当選を決めた。赤松氏は「新人候補が多く厳しい選挙だったが、『長く議員を務めてきたからこそ地域の問題を深く理解してもらえる』と言って下さる方も多く励みになった」と話した。今後の取り組みについては「世界遺産は申請そのものが大きな出来事。議会、行政、市民が共通認識をもって、文化財を活かした特有のまちづくりを目指すべき」とした。また候補のなかで最年長の松中健治氏(70・無所属)も、10期目の当選を決めた。
最年少議員が誕生
史上最年少の25歳4カ月で当選を果たしたのは上畠寛弘氏(25・自民党)。当選の報を受け「まだ実感はないが、頂いた票の重みをひしひしと感じている」と喜びを噛みしめた。選挙戦では市内各所で辻立ちを実施。大学卒業後、日本マクドナルド本社で労務管理や復興支援に携わった経験をもとに「民間視点での行政改革、防災対策に取り組みたい」と訴えた。「1日1日を無駄にせず満足度の高い行政サービスを実現したい」と話した。
市長推薦の3新人が議席
党派別ではみんなの党が4人、公明党、自民党が3人の候補者全員が議席を確保した一方で、共産党と神奈川ネットは改選前の4議席から2議席にそれぞれ議席を減らした。また松尾崇市長が推薦した6人の新人候補のうち3人が当選。松尾市長は空席となったままの教育長人事の提案を再三見送るなど、議会対応に苦慮しているだけに、今後が注目される。
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