鎌倉茶来未 緑茶世界大会で最高賞 品質・パッケージの2冠
日本茶の製造・販売を手掛ける「鎌倉茶来未(ちゃくみ)」(佐々木健取締役社長、本社藤沢市)が製造した「雲頂の御茶」が、「世界緑茶コンテスト2013」で最高金賞とパッケージ大賞をダブル受賞し、11月10日の「世界お茶まつり2013」(静岡県)で表彰された。同社のダブル受賞は09年以来2度目。
「世界緑茶コンテスト」は、オリジナル性や品質が高い緑茶製品を発信し、消費拡大につなげようと07年から毎年静岡県で開催されている。主催は(公財)世界緑茶協会。
今年8月のコンテストでは、日本をはじめ中国、韓国、台湾から99品が出品された。8人の審査員によって緑茶の香りや味わいのほか商品コンセプト、商品名、パッケージデザイン、コストパフォーマンスなどが審査された。
現在、鎌倉市内2カ所と藤沢市遠藤の工場兼店舗で商品を扱っている同社。今回出品したのは「雲頂の御茶」。各100g・3種類の製品で構成され、いずれも茶葉が育つ限界とされる標高600mほどで育ったものを使用している。同社社長で茶師の佐々木健さんは「環境の厳しい山間部で育った茶葉は生命力があり、旨みが増す」と話す。
またパッケージには、源氏物語の巻名にちなんだ「源氏香之図」を題材としたデザインを使用。巻物をイメージし、産地やコンセプトを示した説明書が茶筒に巻かれ、包装箱も和箪笥をモチーフに、日本文化を感じさせる商品に仕上げた。コンテストでは「ターゲットの絞り込みやメッセージ性が明確で、新しい消費者の拡大につながる」と評され、最高金賞とパッケージ大賞に輝いた。14日には黒岩祐治神奈川県知事を表敬訪問した。
「雲頂の御茶」は佐々木さんが、静岡の茶葉農家とともに製品化に取り組んできた一品だ。
静岡で荒茶原料となった茶葉は、藤沢の工場まで運ばれた後、味わいの異なる芽や幼茎など12種類に部位分けされる。約30分間火入れ焙煎しブレンドして仕上げる。
「火入れのわずか5〜10秒で渋みや甘み、風味が変わってしまう」と佐々木さん。受賞を受けて「昨今、最高級の茶葉を作る農家や、本当に良い緑茶製品が認められず、歴史ある日本茶文化が失われつつある。日本茶や産地、生産者を守るため今後も腕に磨きをかけたい」と意気込んでいる。
問い合わせは同社【電話】0466・54・9205へ。
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