世界的に活動するチェロ奏者 水谷川(みやがわ)優子さん 二階堂在住
チェロと歩む音楽の道
○…「弓を引くと身体にゴーンと音が響く。それがたまらなく好き」とチェロの魅力について語る。鎌倉とベルリンに居を構え、日本と海外を行き来しながら演奏活動を行う。12月はサンタプロジェクト鎌倉や鎌倉FMへ出演し、来年3月にはカトリック雪ノ下教会でのチャリティーコンサートを予定している。「鎌倉は第二の故郷。もっと地元に根差した活動をしていきたい」と笑みを浮かべる。
○…東京都出身。指揮者の近衛秀麿氏を祖父に、作曲家の水谷川忠俊氏を父に持つ音楽一家。4歳年上の姉がバイオリンを習っていたことから「姉妹でアンサンブルができるように」と家族の意向でチェロを始めることになった。初めてチェロが家に届いたときは「私だけの友達だって思って毎日一緒に過ごした」と、楽器にしがみついたまま眠ったことも。5歳のときにレッスンを開始。演奏の楽しさに魅せられていき「自由に弾かせてもらったから、辛くてもチェロを嫌いにならなかった」と振り返る。
○…「3・4カ国語が話せるルネサンス的な女性になりたい」と10歳のときにノートに記すなど、幼いころから明確な意思を持ち、突き進んできた。高校3年のときに「チェロの道を究めよう」と、大学進学はせず音楽専修課の「ディプロマコース」への道を選択。「大学の卒業証書を貰った方が良いと親には反対されたけど、音楽以外に使う時間がもったいなく感じられて」と笑う。
○…演奏活動をしながらオーストリアなど海外を転々としていたが、10年前、知人から「後輩に音楽を還元しては」と助言を受け、日本に拠点を移すことに。「欧州の田舎町と同じ静かな所が好き」と親戚が居た縁もあり、鎌倉に越してきた。10年以上連れ添っているフィンランド人の夫はベルリンの大学で教鞭をとる。「むこうの家は学生が大勢訪ねてくる。相談に乗ったりと皆のお母さん役をやっています」と朗らかに語った。
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