鎌倉を終の棲家とし、街を愛し、創作活動を続けた詩人・田村隆一(1923―98)の作品を収めた『ぼくの鎌倉散歩』が11月27日、港の人から出版された。
田村は、第一詩集『四千の日と夜』で鮮烈なデビューを飾り、「荒地派」の中心的存在として戦後の現代詩をけん引。鎌倉へ転居後は、材木座、稲村ガ崎、二階堂と居を移しながら、75歳で亡くなる直前に発行された『1999』に至るまで、生涯にわたり詩作を続け、評論や随筆、翻訳なども数多く手がけた。
作品だけでなく、酒や銭湯を愛し、自由を実践するひょうひょうとした生き様やファッションブランドのモデルを務めるほどの風貌でも広く人気を集めた田村。
本書では、詩人ならではの視点と言葉で表現した「鎌倉」を感じられる詩21点とエッセイ12点の計33点が紹介されている。
また、「滑川」や「亀が淵」など、作品に登場する地名とページを照らし合わせた簡易地図つきで、本書を手に散策し、詩人の感じた風景を楽しむこともできる。モデル然としたモノクロポートレートも収録。
市内書店等で販売中。
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