鎌倉中央公園と隣接する「山崎・台峯緑地」の供用区域が拡大し、5月28日に開園式が行われた。市内三大緑地(広町・常盤山・台峯)の1つとして、市は市民とともに自然環境の保全や活用を進めていく。
今回開園した区域は、鎌倉中央公園の東側に隣接する約26・5ヘクタール。 市内中央部の市街化された区域に残された希少な樹林地で、大小さまざまに入り組んだ谷戸を形成する。
この豊かな自然環境も、1971年に開発計画が浮上し、市民による保全運動が活発化。長年に渡る議論の末、緑地保全に一定の道筋がつき、2006年に「台峯緑地基本構想」を策定。翌年から鎌倉中央公園の拡大区域として整備を進め、28日に開園式を迎えた。
松尾崇市長は「貴重な自然を鎌倉の宝として守り、次世代につなげていくことが大切」と述べ、持続的な維持管理の重要性を訴えた。
今回の緑地開園により、市民が自然に触れられる場所が増えることとなった。
施設は最小限に
同緑地は、都市公園として整備されたが、管理事務所や水飲み場、案内板など、設置した設備は最小限。自然環境の保全を最優先に考えている。
同緑地の保全に長年携わり、鎌倉市緑化推進専門委員を務める岩田晴夫さん(65)は、「緑の質を上げていくことが重要」と語る。生い茂る笹の手入れや、アライグマやガビチョウといった外来種対策など、人間が手を加えながら自然保護を進めることが課題であるという。同緑地を管理する市みどり公園課は、「市民やボランティア団体などと連携して緑地を保全していきたい」と今後について語す。
同緑地について岩田さんは、「ウサギやタヌキをいつでも見られる緑地へ」と将来像を描く。環境保全の新たな拠点として、緑地の維持管理を進めていく。
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