「鎌倉市海水浴場開き式」が7月1日、由比ヶ浜海岸で行われた。市内の海水浴場は、新型コロナウイルスの影響により2年連続で休場。3年ぶりの開設となった。「世界に誇れる海水浴場」を目指して、安全対策やバリアフリー対応に力を入れていく。
鎌倉市は7月1日〜8月31日(水)までの期間中、材木座、由比ガ浜、腰越の3つの海水浴場を開設する。式典で松尾崇市長は、「多くの人の尽力があり、この日を迎えることができた。安全対策を講じて、事故なく楽しめる海水浴場をつくっていきたい」と述べた。さらに、「世界に誇れる海水浴場へ」と主張し、バリアフリーへの対応と安全対策の徹底を訴えた。今夏は新型コロナ対策とも並行し、楽しく安心して過ごせる海水浴場を目指していく。
市の発表によると、最初の週末となった7月2日〜3日の来場者は、約5300人。梅雨明け前だった3年前の最初の休日よりも約3千人多い来場者となった。
なお強風が吹いた2日は、クラゲに刺される被害が相次いだ。全体で68件の被害が確認され、9人が救急搬送された。
3年ぶりの開設となる今夏は、熱中症に加えて新型コロナ感染症への対策も求められる。市は、海の家での感染症対策を徹底。感染拡大により、まん延防止等重点措置や緊急事態措置などにより休場要請があった場合は、順守するとしている。横浜市から訪れた学生グループは、「海水浴場に来たのは久しぶり。感染症対策をしながら楽しみたい」と語った。
市内の海水浴場は、バリアフリーに対応したビーチ整備を進めている。由比ガ浜海水浴場では、国道の歩道と海岸の公衆トイレをつなぐ常設スロープが昨年3月に完成。砂浜には、海へと続く車いす用の特殊マットが敷かれ、水陸両用車いすの貸し出しも監視所で行っている。
AIで離岸流検知来場者に注意促す
市は今夏、海水浴場の安全対策として、ドローンによる監視活動を実施する。海や海岸での危険な状況をいち早く察知し、落雷や地震が発生した際には、音声やフラッシュライトによって海水浴客に注意を促す。ドローンには、救助用のチューブを搭載。要救助者を発見した際には、チューブを上空から降下させ、浮き具として利用する。また、上空からの監視によって、地上で死角となる地点を見渡すこともでき、ライフセーバーの初動が早まることも期待される。
海岸に打ち寄せた波が沖へ戻る際に発生する「離岸流」への対策も強化する。人工知能(AI)を用いて離岸流の発生をリアルタイムに検知。スマートフォンアプリや監視所設置の電子看板と連動して、海水浴客へ注意を促していく。
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