鎌倉文学館(長谷)が、来年4月から4年間休館する。大規模改修に伴うもので、現在行われている「鎌倉文学館フェスティバル」も休館前最後の開催となり、バラも見納めとなる。11月上旬までが見頃で、フェスティバルは11月13日(日)まで開かれている。
鎌倉文学館は、約600平方メートルのバラ園を保有し、202種245株のバラが、春と秋の2回にわたり咲き誇る。「星月夜」や「由比小町」、「紅ヶ谷」といった鎌倉ゆかりのものや、「大姫」や「実朝」などの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に関連した品種も植えられている。17日時点の開花状況は6〜7割程度で、11月上旬まで楽しむことができる。期間中は、コンサートや特別展示も実施している。
大規模改修期間2→4年に延長
築86年が経過した同館の大規模改修の期間は、当初の2年から4年に延長となった。鎌倉市の総合計画では、来年度からの2年間で改修工事を行う予定としていたが、市は6月の総務常任委員会で休館期間を26年度までとすることを報告した。
延長の理由として市文化課は、未公開部分である本館3階の一般公開を検討していることや、敷地内の一部が土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に指定され、その対策を講じる必要性が生じたためなどと説明する。これまで天井の雨漏りに対する修繕などは実施してきたが、大規模改修は初めてとなる。
改修では、床や天井、壁などの補強修繕、照明設備のLED化、バリアフリー対策としてエレベーターの設置などを予定。市文化課は、「建物のオリジナルな状態を生かし、文化財保存に配慮した修繕とする」。
文学館の建物は、旧前田侯爵家別邸として1936年に建設し、1985年には鎌倉文学館として開館。旧華頂宮邸と古我邸とともに鎌倉三大洋館の一つとして親しまれ、多い時は年間10万人以上が来場した。なお、休館期間の延長については、今後市ホームページなどで周知していく。
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