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膝(ひざ)の痛みは我慢せず専門医へ 「何歳になっても歩ける可能性が広がります」
膝の痛みの原因は
中高年以上の方で最も多いのは「変形性膝関節症」です。国内の総患者数は約800万人と推計され、男女とも50歳前後から増加、女性の患者さんが男性の患者さんの3倍ほど多いです。加齢により軟骨が徐々にすり減り、関節炎や変形を生じて痛みが起こる病気です。
どんな治療方法がありますか
変形が初期(軽度)の場合は「保存療法」を検討します。膝の負担を減らすため、和式の生活よりもイスやベッド、洋式トイレを取り入れた洋式の生活にするなどの工夫が必要です。また、痛み止めの薬やヒアルロン酸注射といった方法もあります。大腿四頭筋を鍛えるなど「筋力トレーニング」の指導も行います。
中期から末期の場合は「手術療法」になります。40歳から70歳位までは「高位脛骨骨切り術」という自分の骨を活かして症状を改善させる方法があります。「人工膝関節置換術」に比べると入院期間が長くなり、1年後に固定しているネジとプレートを抜く再手術が必要ですが、スポーツや重労働が可能なまでの機能回復が期待できるのでメリットは大きいと思います。
人工膝関節置換術とは
傷んだ軟骨と骨の表面を、金属とポリエチレン等でできた人工膝関節に入れ替える手術です。膝関節のすべてを人工物に置き換える「人工膝関節置換術」と、膝関節の内側または外側のどちらか一方を人工物に置き換える「人工膝関節単顆置換術」があります。
軟骨の役割をするポリエチレン素材の進歩や技術の向上により、現在では15〜20年後も9割以上が入れ換え手術を行わなくてもすむようになっています。
入院期間とリハビリについて
「高位脛骨骨切り術」「人工膝関節置換術」とも、当院の入院の目安は1カ月前後です。退院の目標は「家で生活できるようになること」。日常生活への復帰を目的に、「人工膝関節置換術」では基本的には手術翌日から筋力トレーニングを開始します。理学療法士の指導のもと、できるだけ歩いてもらい、膝の機能回復を目指します。
何歳になっても手術できますか
当院で手術を受ける方の平均年齢は75歳、最高齢は92歳です。高齢になると「もう年だから」と手術を躊躇する人が多くみられますが、手術に年齢制限はありません。膝の痛みを我慢し、「痛い→家から出ない→筋力が落ちて寝たきりになる」という悪循環に陥るより、生涯、歩けるということは全身の健康状態にも大きくかかわってきます。
先生からひとこと
「人工膝関節手術」は国内で年間8万件以上行われている確立された手術です。手術に対する不安は大きいと思いますが、手術後は歩くスピード、歩幅が変わり、体力的に回復し筋力がついてくると「歩けるようになった」と実感する方が多いです。「行動範囲が広がった」「手術してよかった」という声がよく聞かれます。
膝の痛みでお困りの方は、健康寿命を延ばす選択肢のひとつとして、受診や相談を前向きに考えてもよいのではないでしょうか。
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