鎌倉市中央図書館と玉縄図書館で11月24日から、職員が話した言葉を窓口のアクリル板に表示し、利用者へ案内する「わかりやすい字幕表示システム」の実証実験が行われている。コロナ下での飛沫防止、聴覚障害者や高齢者とのコミュニケーションの支援ツールとして、その有用性を検証する。
字幕表示システムは、京セラ(株)が昨年開発。マイクを通じて言葉を認識し、スクリーンを貼り付けたアクリル板に字幕として投影される。
新型コロナの流行で、図書館の窓口では、マスクを着用しながらアクリル板越しで応対するようになり、職員と利用者の会話がしづらい状況が続いている。また、会話が聞き取れないとつい大きな声を出してしまい、他の利用者への影響も生じていた。
市図書館は、利用者の利便性向上と職員の負担軽減を目指し、字幕表示システムを中央図書館と玉縄図書館で導入。利用者の新規登録や書籍検索、各種相談を受け付ける窓口に設置されている。
また同システムは、読書バリアフリー法にも対応。言葉を字幕化・図解化することで聴覚障害者や高齢者に配慮する。さらに日本語以外にも英語、中国語、韓国語などに翻訳でき、外国人の図書館利用がしやすくなることが期待される。
文字化されるのは職員側の話し言葉のみだが、館長補佐の津田さほさんは、「大きな声で会話する必要がなく、プライバシーが保たれる。会話が聞き取れずに生じる職員側の負担も軽減できる」と話す。試験導入は12月27日(火)までで、その後効果を検証する。
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