残り2カ月で長期休館となる鎌倉文学館。最後を締めくくる展示企画は、毎年恒例の「愛は言葉だ!文豪のハートにふれるバレンタイン&ホワイトデー」だ。今年はどんな言葉がピックアップされているのか、同館を訪ねた。
今年は実朝の歌も
入館して最初のお楽しみは、人気の「文豪の愛の言葉おみくじ」。12種類が用意されており、今年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも登場した源実朝の初恋の心を詠んだ歌も。大河ファンならあの時の切なさがよみがえり、よりグッとくるはずだ。
常設展示室には、同館収蔵資料の中から、愛や恋、お菓子にまつわる作品を展示中。
結婚といえば「家同士」が当たり前の時代に夏目漱石が小説『こころ』の中で書いたのは「然(しか)し君、恋は罪悪ですよ」という言葉。「しくじつた。惚れちやつた」という言葉を小説『斜陽』の中で登場させたのは、女性関係や心中などの強烈なエピソードを残す太宰治。人となりや前後の文章と合わせて読むと、言葉単体とは違った印象を受けるかもしれない。
若い頃の作品がよく知られている与謝野晶子が亡くなった夫のことを詠んだ歌稿『花の氷』や、芥川龍之介がしるこを世界に広めたいという思いでつづった『しるこ』の原稿なども見どころだ。
3月14日まで
会期は3月14日(火)まで。月曜休館。一般300円。鎌倉市民は無料(住所のわかるものを要持参)。午前9時〜午後4時30分(3月は5時)まで。武者小路実篤記念館の人気商品「実篤チョコ」も300個限定で特別販売中。来館での販売のみ。1人5個まで。(問)同館【電話】0467・23・3911
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