鎌倉市教育委員会は4月7日、市立小中学校での教育活動について「コロナ禍における鎌倉市学校継続ガイドライン」を改訂し、新年度から児童生徒と教職員に対し、学校生活でのマスク着用を求めないとした。社会生活では3月13日から着用ルールが緩和され、マスクを外した保護者の姿が目立った。一方で、腰越中学校で実施された入学式ではほとんどの生徒がマスクを着用。生徒からは、「いつも付けているから」や「周りに合わせて」という声が聞かれた。
市教委は、今年3月に文部科学省が通知した「新学期以降の学校におけるマスク着用の考え方の見直し等について」を踏まえて、今後の教育活動についてのガイドラインを改訂。今年3月末まではマスク着用を推奨していたが、4月以降に健康上の理由、混雑した公共交通機関の利用時、校外学習で医療機関や高齢者施設を訪問する場合などを除き、児童生徒にマスクの着用を求めないとした。
「周りに合わせて」
新たなガイドラインは、鎌倉市立小中学校で入学式と始業式を実施した4月7日から運用。
腰越中の入学式では、ほとんどの生徒がマスクを着用。登下校時にはマスクを外している生徒が散見されたが、体育館の入口でマスクを取り出す姿も見られた。マスクを常時着用しているという女子生徒は、「外したい気持ちもあったが、周りにあわせた」と話す。小学校生活の半分をマスクで過ごしたため、「子どもたちの間でマスクの着用が習慣化している」(40代母親)。
一方の保護者は、全体の3割ほどが式典中にマスクを外していた。新型コロナとインフルエンザの流行が下火になったことや、社会全体で政府が3月13日からマスクに関するルールが緩和されていたことが要因と見られる。また教職員も同様に、着用は個々の判断に委ねられ、式典中にマスクを外している姿が見られた。
「外すよう強制せず」
腰越中では、2・3年生が臨んだ同日の始業式でも、ほとんどの生徒がマスクを着用していたという。牛見誠人校長(53)は、「生徒の間でマスクの着用が習慣化している。外れるようになるには時間がかかりそう」と話す。激しい運動を伴い、夏場には熱中症のリスクがある体育の授業を除き、「マスクを外すよう強制せず、生徒と保護者の判断に任せる」と続けた。
市教委は、新型コロナが5類感染症に移行される5月8日以降に、再び同ガイドラインの見直しを予定。政府が発表する方針を踏まえ、再度通知するとしている。
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