藤沢・茅ヶ崎・鎌倉・寒川の3市1町の社労士が所属する県社会保険労務士会藤沢支部長に就任した 松尾 亮一さん 藤沢市在住 55歳
地域貢献できる組織に
○…人は働かねば生きていけない。生活の基礎となる労働環境に問題があれば、日常も辛いものになるのは自明の理だ。中小事業者を中心とする労働問題や雇用環境、年金相談などを請け負う社会保険労務士。150人近くが名を連ねる藤沢支部の第24期支部長に就いた。「藤沢支部には半世紀近い伝統と歴史がある。社労士としての職務を地域貢献につなげたい」と重責に襟を正す。
○…藤沢で開業して10年。原点は営業畑で25年近く歩んできた会社員時代の体験からだ。「徹夜や残業代がちゃんと支払われないのが当たり前。いわゆる『ブラック』な労働環境だったと思う」。売り上げが全て。結果が振るわなければ上席から灰皿が飛んでくることもあった。劣悪な労働環境が珍しい時代ではなかったが、それでも疑問が首をもたげた。「このままでいいのか」。同じような境遇に置かれた人も少なくない。ならばそれを手助けする道をと通勤時間を利用して猛勉強を始め、3年越しで国家資格を手にした。
○…新型コロナ禍が猛威を振るった3年余り。客が激減した飲食店からの補償や助成金に関する相談に奔走した。感染症が落ち着き、ピーク時の多忙さは落着しつつある。ただ、困窮しているにも関わらず行政にアクセスできない事業者がいることなど課題も浮き彫りになった。そんな経験から掲げる目標が、さまざまな士業によるワンストップサービス。「事業者や労働者の悩みが一手に解決できる仕組みが作れたら」と構想を描く。
○…余暇の過ごし方はアウトドア。愛車のバイクにまたがって流行りの「ソロキャンプ」に行くのが今の密かな野望だ。「家族に内緒というわけにもいかないから思案中」。そう言っていたずらっぽく笑った。
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