アニメ『スラムダンク』の聖地として、多くの観光客が訪れている江ノ島電鉄・鎌倉高校前駅そばの踏切。平日、休日問わず、国内外から人々が押し寄せ、周辺の安全対策が課題となっている。鎌倉警察署では警察車両を配備し、観光客に注意を呼びかけて安全面を強化する。
鎌倉高校前駅そばの踏切には、連日多くの観光客が訪れることで、車道に出ての撮影や民家敷地内への侵入、ごみの投棄、違法駐車などが散見されてきた。
これらの問題解消に向けて鎌倉署では、今夏から警察車両を一定時間配備。最近も週4〜5日間配備し、午前と午後にそれぞれ1時間ほど滞在する。日本語、英語、中国語、韓国語であらかじめ収録された撮影時のマナーに関する音声を車両から流し、滞留する観光客に向けて注意を促していく。さらに、危険な状況や違法駐車を発見すると警察官が現場に出向き、取り締まりを行う。
現場の警備には、アクティブ交番用の車両を使用。サイレンやスピーカーに加え、椅子やテーブルを車内に搭載し、簡易的な交番としての活用が広まっている。鎌倉署は、「踏切付近は既存の交番からも遠いので、アクティブ交番の車両を有効活用していきたい」と話す。新たな対策に周辺住民も、「すぐに対応してくれるので助かっている」と今後への期待感をのぞかせる。
市担当課は、「警察車両から流れる注意喚起には応じてくれている」と現状を捉える。また警察官が現場に滞在していることで、違法駐車や、白タクと言われる営業許可を得ていない個人のタクシー業に対する取り締まりも迅速に行えるようになったという。
対策協議が再開
新型コロナの影響で一時的に減少していた観光客も、昨年12月の映画公開以降は再び増加している。現状を踏まえ、鎌倉市と鎌倉署、江ノ電、周辺自治会の4者は10月、踏切付近の混雑対策に関する協議会を4年ぶりに開催。4者それぞれによる課題の共有に加え、解決策を出し合った。
注意喚起などの対策が施される一方で、課題としてあがっているのはハード面の対策。市担当課は、「今後も定期的に協議を重ねていきたい」と話す。
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