江ノ電バスは鎌倉・藤沢地域の路線バスでは初となる、EVバス(電動バス)の運行を3月下旬から開始する。鎌倉市・藤沢市との連携による脱炭素社会実現へ向けた取り組みの一環として、同社湘南営業所(藤沢市)に大型車と小型車のEVバスを各1台導入。22日に両市の関係者らが出席し、出発式が行われた。
大型車は80人乗り、小型車が35人乗り。夜間に営業所で充電し、1回の充電で走れる距離はそれぞれ約240Kmと約200Km。路線バスの1日平均運行距離およそ100〜150Kmを充分に走行することができる。車体には、江の島や海、大仏などの藤沢と鎌倉の風景とともに江ノ電グループのキャラクター「えのんくん」が描かれている。
出発式で同社の飯塚周次社長は、「まちとバスが一体となり、環境に配慮したまちづくりを推進していきたい」とあいさつした。鎌倉市の千田勝一郎副市長や藤沢市の鈴木恒夫市長などがテープカットを行った後、出席者らがEVバスに試乗し、乗り心地を確かめた。
身近なバス通じて環境配慮の契機に
千田副市長は二酸化炭素の排出削減に向け、長距離を走るバスやトラックの環境負荷を下げていくことが求められると言及。「環境に配慮した持続可能なまちづくりを進めている中で、事業者、市民の協力のもと新しい取り組みを江ノ電バスがしてくれたことに感謝。身近なバスが環境に配慮したものに変わっていくことは、市民への啓発につながる」と語った。
EVバスは軽油を燃料に使うディーゼル車両と比較して、二酸化炭素の排出量を大型車で約2〜3割削減できるという。走行中の騒音や振動が少ないのが特長だ。災害時には「走る蓄電池」としての活用も可能となる。
鎌倉版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|