鎌倉市市民活動センターのセンター長に就任した 雨宮 正明さん 材木座在住 65歳
市民活動をサステナブルに
○…社会貢献や文化活動などに励む団体が登録する鎌倉市市民活動センター。300を超える団体をフォローしたり、活動したい市民や団体同士をつないだりと、市民活動を縁の下で支える。7月にセンター長に就任。活動の活性化や持続可能な団体のあり方を模索したいと使命感に燃える。
○…兵庫県芦屋市出身。関西学院大学を卒業後、インターネットセキュリティーやソフトウェアの仕事に熱中した。岩崎通信機、図研エルミック、同社の米国法人CEOを経て、2年前に地域限定の決済システムを手掛ける(株)エリアペイを起業。昨冬には、鎌倉駅周辺の3商店街でお得に買い物できる「かまくらペイ」の実証実験を行った。キャッシュレスの利便性の裏で事業者を悩ませるのが手数料。「他県・外国にお金がいくくらいなら、地域に還元できる仕組みを提供したい。使ってもらうためには、店集めを頑張らないと」とほほ笑む。
○…鎌倉には親戚がおり、幼い頃からよく遊びに来ていた。由比ヶ浜海岸で遊び、サーカスを見た思い出もある。就職を機に転居してから40年以上。大切な「地元」だ。
○…地域のためにと3年前に入会したのが、防犯ボランティア団体「鎌倉ガーディアンズ」だ。人混みでの警備や誘導など、「できる範囲で無理なく」活動している。センター長として、活動者として思うのは、「ボランティアはタダで我慢してやるものではない」ということ。NPOの名の通り「非営利」ではあるべきだが、何もかも無償でやらなければならないという訳ではない。我慢や犠牲を前提にした活動は、長く続けることも難しい。「本来、労働に対して必要な対価は支払われるべきもの。ボランティアへの見方を変えられたら」