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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2014.05.02

デビュー30周年を迎え、新曲30曲を連続リリースする
テミヤンさん(本名・宮手 健雄さん)
茅ヶ崎市東海岸南在住 57歳

生きることが即ち音楽



 ○…「様々な人に支えてもらった30年だった」と、音楽人生を振り返る。その感謝を込めて、新曲30曲のリリースに取り組んでいる。バラエティ豊富な楽曲群は幅広い音楽的素養を物語る。嬉しかったのは、多くのクリエーターが制作協力を申し出てくれたこと。「ジャンルや世代の壁を超えて交流してきた。そうした姿勢に共感してくれているのかな」と感慨深げだ。



 ○…平塚市に生まれ中学生の頃に茅ヶ崎に。同時期にフォークソングに傾倒し、音楽活動を始めた。だが、大学時に地方出身者のライブを見て壁にぶつかったという。「みんなが土着的な言葉を持っている。でも、自分には地に足の着いた言葉がなかった」。自分の言葉を探し、辿り着いたのが”茅ヶ崎”だった。「恐ろしくも魅力的な海の姿、松林に可憐なハマヒルガオ、そしてサーファーや漁師たち。豊かな環境が僕を育んだ。だったらそれをベースに歌っていくべきだと」。以来、古き良き茅ヶ崎の姿を歌に乗せてきた。”浜辺のフォークシンガー”たる所以だ。



 ○…1984年にソロデビューを果たし、楽曲提供やバンドなど活発な音楽活動を展開してきた。その一方で、海辺の野草研究とそれを使った料理に勤しむ。「浜大根やハマボウフウなど砂浜の野草は、漁師さんの食事に使われていた。何気ない植物も海辺の文化に直結するのが面白い」。初詣も毎年寒川神社で行うなど地域に根ざした生活を送る。「湘南にはブランドイメージがあるけど、昔ながらの大らかで豊かな茅ヶ崎の風土も伝えていきたいね」と語る言葉は力強い。



 ○…一貫したライフスタイルの一方で、悩みもがくことも少なくないという。だが、「悩むこと、生きることがフォークシンガー」と、生のすべてが曲の源泉となる。近年は、他人の経験をモチーフに作曲することも増えた。「作り事ではない、生きた思いを表現していきたい」。新たな音楽は、今日も生まれている。

 

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